ラベル

2012年4月26日木曜日

ふりま


4月15日は大阪の万博記念公園でフリーマーケットに友人と3人で初めて出店した。

出店を決めた時にはわくわくしていたが、それから時間が経ち、他のことをしていたり、睡魔に襲われ冬眠状態だったりで準備をしていなかったが、眠り続けて出店4日前に急にやる気が起こってわくわくが止まらなくなった。

私はここで今までの仕事で得た能力を発揮するチャンスではないか!と気付いた。
室内ゆうえんちというアミューズメント施設で営業販売促進担当・装飾担当として、店づくりをやってきたことを生かす絶好のチャンス。

いかにお客様にお店のウリが何であるかわかりやすく、目を引くような展開。
誰が見るのか、誰に見てもらいたいのか、対象を考える。
・他店との差別化
・オリジナリティー
・世界観
・ボリューム展開
・わかりやすく、かつごちゃごちゃさせない
・クリンネス、売り場をきれいに。などなど。

そして店長代行として培った、みんなの自発を促すマネジメント力。全体を見渡す目。

なぁーんてことなどを考えていたのだ。
フリーマーケットという世界を知らなかったからこそ、こんなことを考えていたという部分は否めない。


勤務していた当時の殴り書きのノートを見返すと、そのときにも自分の全力を出し切っていたのを感じ、
その都度その都度、私はしっかり考えていたと過去の自分が今の自分を励ましてくれているようだった。


~~~ ノートから一部抜粋 ~~~

管理:コントロールと管理:マネジメント 
の違いがわかって実践するのが店舗管理者の仕事。
実績というものは半年後一年後にしかわからない。
でも答え合わせをするころには流れが変っていて正解なのか分からない。

ただ解ることは売場の全員が一つの目標に向かって働いているかそうじゃないかってこと。

私が今、必要なことは経験値と人心術。
全部が経験と勉強。人心術は教えてもらうことができない。
自己研磨と勉強。

真に受けず聞き流す努力をしなければならない。
どんなに出来る上司でも親でも兄弟でも全部受け止めていたら疲れる。
だから聞き流すことは聞き流さないといけない。
納得できるまで、妥協点が見つかるまでスタッフと一対一で話をする。

ほめてやる気を出す人
お尻をたたいてやる気を出す人
いろんな人がいる。
いろんな人を統括しなければいけない。
いろんな知識が必要。

~~~~~~~~~~~~~~
など、尊敬する人から電話でお聞きした言葉をメモし、ノートにまとめていた。
店長代行という立場にさせていただいて、その肩書に自分を近づけねばと必死になっていた。

空回りしていた時もある。
みんなに嫌われたりもした。
いろいろあっていろいろ学んだ。
空回りも無駄じゃない。
わからなくなることは、より深く考える為のチャンスなんだと思った。

また装飾担当として最低限のことしかしていなかったが、たまにある社内の装飾コンクールでやる気を出していったら本社の会議でも「さすが田中さん」と話題となり注目していただき、上司たちからとても評価していただいた。とてもありがたい。

〝評価されるということ〟は自分の中の力をぐっと引き出せるようになること。
誰とも関わらないと客観的に自分を見れなくなる。

装飾を作るにあたり、〝誰が見るのか 誰に見てもらいたいか〟対象を考えた。

頭に浮かんだのは「こどもたちにワクワクしてもらいたい」ということだった。
こどもがワクワクしていれば親もワクワクするはずだ。

ここに 基準=ワクワク という方程式が生まれた。

となると、私がワクワクして作れるかどうか。


どんな装飾がこどもたちはワクワクするかな。
そんなことを考えて構想を練っている自分が一番ワクワクしていた。
通勤の電車もわざと普通電車に乗りノートにアイディアをどんどん描いていった。

ワンルームの部屋の一辺の壁の家具をすべて退かせ、
大きい紙を貼り、そこに構想したものを現してゆく。

とてもとても楽しくて、充実感がすごかった。

あんなに大好きだったそこでの仕事。

「この仕事なら子供と関わることができるし、
装飾を作ることで評価していただける。
ありがたいような期待もしてもらえる。」

そんな充実感でいっぱいだった去年。

そんな考えに自ら縛られていないかと考えた今年2月。

5歳の子が3歳の頃に着ていた服が自分の服なのに着ることが出来ないということと同じで、自分にピッタリくると思っていた仕事も何かズレを感じ始めた。

これは新しいことが近づいてきているんだと予感した。

成長した自分には、またピッタリくるものが来るのだと、自分の未来を信頼した。



生きるということ
生活するということ
創るということ
働くということ

世の中、人生のほとんどの時間が仕事に割り振られる人が多いなぁと思い、それがまた疑問に感じたりする。
このことについてはまた後日書こうと思う。



だいぶ話が逸れてしまった。






フリマ4日前、とりあえず出品するものを用意していく。

用意しながら、フリマの見せ方のポイントなどネットで情報収集していく。
人によって書いてあることが様々なので自分たちに合ったスタイルを探す。

参加するフリマでは手作り品も出品していいと書いてあり、何か雑貨とか作ろうと思っていた。

フリマでかぶりものを作って注目してもらおうと思い、かぶりものを作るのに集中して結局手作り品は作らなかった。
それがのちに正解となる。

わたしの大好きなアーティスト山さきあさ彦さんのかぶりものを参考に作る。
http://www.ac.auone-net.jp/~asahiko/about/

私だけのキャラクター。
思うがままにやってみた。

集中すると睡眠が3時間とか4時間になる。
何かに打ち込むと眠さがあまりない。

急に「あ、今寝るタイミングだ」と思って寝て、パッと目が覚める。

冬眠期間はこのためにあったんだなと感じた。

フリマ前日は一緒に出店する友人2人が泊まりに来た。

来る前に掃除をしていたのだが、たまたまBS朝日で 恋する惑星 という素敵な番組を見つけてしまい、涙が止まらなくなった。
掃除しつつそれを見て涙を流し、涙流しながら掃除をするという傍から見たら笑ってしまうような光景だったと思う。
この番組は貫地谷しほりちゃんが世界の3つの都市、パリ、ウィーン、TOKYOを訪ねその街で恋に生きたミュージシャン、アーティストらの恋物語を辿る番組。
http://www.bs-asahi.co.jp/koisuru/index.html

一つの人生のうちにどれだけ深く人を愛せるか。
どれだけ煌めく恋をしていくことが出来るか。
“恋愛”というものを大切に思い生きていきたい。

掃除をし、翌日の朝ごはんの用意をしながら2人を待つ。

駅に迎えに行く。
3人のテンションは高い高い。3人同時に喋る。そしてみんな聞いていないくらい気持ちは浮いている。
遠足前日の児童のようなものだった。

うちに来てくれる友人たちはみんな部屋のあちこちを見る。
いろんなところにいろんなものがあり、飽きないようだ。
芸大生の部屋みたいと言われる。元美大生ですしね。

出来れば自分の部屋を個展の場所としたい。
セキュリティーや個人情報の問題で難しいが、
私は生活を作品としたい。
また話が逸れた。


二人は私の情報収集してfacebookにupしたものをすごいすごいと言ってくれた。やった甲斐があった。

どんな配置にするか、ざっと考える。
ハンガーラックなど大きいものは車が無いため工夫する。

考えながら恋の話もする。

シャワーを浴びたり寝る準備をしてふとんに入る。

「お泊まり会」…なんだか久しぶりだ。小学生のときみたい。

睡眠時間が少なくなるため程々にしておやすみ。

起床時間は5時半。
私は深夜の静かな時間に頭が冴えるので普段は7時半くらいに寝るので寝れない。
4時くらいに眠れた気がする。

5時くらいに炊飯器のピコピコグルグルって音で目が覚める。二人は炊飯器の音に気付かないようだ。
5時半の目覚ましでスッと起きる。

「ねむいー」という感覚はない。
すぐにふとんをたたみ、お湯を沸かしお茶を入れたり、作っておいたお味噌汁などを温める。

メイクも2分あればできる簡単な顔なので、楽だ。
みんなが朝ごはんを食べてくれる。
美味しいと言ってくれるのが嬉しい。

大きいそして多い荷物を持って出発。
お昼御飯をコンビニで調達。外で順番にスーツケースを見張る。
コンビニのお兄さんは私の登山用リュックを見て友人に登山に行くんですか?と声を掛けてきたようだ。
いえ、フリマです。たくさん売れるように祈っていてください。と友人。
わかりました!と素敵なお兄さん。

わくわくしながら万博公園に向かう。
天気はとても素敵な青空。

モノレールに乗っていると桜に囲まれた万博の太陽の塔が見えてくる。
この季節に万博に来るのは初めてでとても素敵な光景を見ることができた。

桜が舞い、いっそう私たちの気持ちを盛り上げる。

太陽の塔の前でぱちり。





会場となる広場には続々と出店者の方々がやってきていた。
車で来た方々はキャリーでどんどこどんどこ荷物を運ぶ。

彼らは彼ら。
私たちは私たちに合ったペースでやっていく。

サイドの出店者の方々に挨拶をして、荷物を広げていく。
ハンガーラックのない私たちは、スーツケースの伸びる持ち手に軽くてある程度長さのある突っ張り棒を結束バンドで止めるという方法を思いつく。
これがなかなか良かった。私は結束バンドが大好き。

3人ともジャンルばらばらで持ってきたのがバラエティー豊富で良かった。

商品もだいたい並べ、オープン時間を過ぎ、お客さまがぽつぽつと来る。

そろそろかしらとドキドキしながら作ってきたかぶりものをかぶる。






じゃーん!






いぇーい!

変なかぶりもの!




このあと赤いカーディガンを着て腕を隠したよ。バランスの悪さハンパない!

なんかいる!へんなのがいる!なにあれ!ってクスってみんなが笑ってくれるのがうれしい。

写真を撮ってくれる人。

握手してくれる子。

営業マンがんばれよ!と言ってくれるおじさん。

駆け寄ってきて抱きついてくれる子。

かわいいかわいいって言ってくれる子やおかあさん。

泣いていた子が笑ってくれたり。それがとてもうれしかった。

やっぱりこうやってこどもと関わるのが私は大好き。

ある子が名前のない私に名前をつけてくれました。

「おしゃんてぃー」という名前。

うれしかったなぁ~。

初めてかぶりものを作って改善点とか見つけたから、また新しいのをつくるよ!船に向けて。

どこから見てるの??と言ってもらうことが多く、しめしめ。やったぜ。と思った。

自分で「ここだよー」って教えてたけどw

家にあるものを出店して、11960円にもなった!
すごい!

買ってくれた方々どうもありがとう。
モノの価値というものもいろいろ考えるきっかけになり、またひとつ勉強になった。
ともに出店してくれたみんな、お疲れ様でした。
みんなで話した「これって最強なメンバーだったよね」という言葉がとてもうれしかったよ。



フリマって、値段を下げるよう求めてくる人が多くてびっくりした。
50円だとしても、「10円!」と迫ってくる。
なんなのだろう。あれは。



フリマという場所は家にあった要らないものをいかにお金に換えるかなんだろうけど、そんなに安くしろと言うなら買わなくて結構だよ、と思ってしまう。
フリマに向かないかもね、私。


フリマじゃない時だけど、私も値切ったことがある。でもそのあと良い気持ちはしなかった。

そこから気持ちの良い買い物を心がけようと思った。


サービス業をしていて思ったことがある。
スタッフに明らかな非があるときを除いて、激しいクレームや言い掛かりの様な事を申し出るお客様は、心に余裕がないんだろうなーってことを思い感じていた。

そして、そうはなりたくないと思った。


サービス業から離れている今、私が関わるお店のスタッフさんがいかに気持ちよく仕事が出来るかを客の立場からアプローチ出来ないか考え動くように意識している。

実際、スタッフとして働いていたときに、お客様に笑顔でありがとうと言ってもらえるだけでとても元気がもらえた。
スタッフが少なくてわたわたしていると「大変ですね」と労いの言葉を頂いた時にはとても有難く感じた。

サービスを提供する側も、気分が良くなれば、そのまま他の場面でも気持ち良く過ごせるだろうし、そうやってすべては連鎖していくんじゃないかなと思う。

笑顔は連鎖する。


だから私は声に出して笑顔でありがとうといつでも言える人間でありたいと思う。